2026-08-30

秋春制に移行したJ2 2026-27シーズンは、8月29日に第4節を消化した。この日の10試合に出場した20クラブの「先発11人+ベンチ9人=メンバー20人」の平均身長を全チーム集計してみた。最も大型だったのはいわきFCの180.75cm、最も小柄だったのはテゲバジャーロ宮崎の175.05cm。1位と20位の差は5.7cmで、J1開幕節(5.0cm)よりも開いた。中盤に203cmを立たせるクラブと、MF登録10人の平均が168.5cmのクラブが、同じリーグで戦っている。
2026年8月29日、J2リーグの2026-27シーズンは第4節を終えた。10試合すべてが同じ土曜日に組まれ、20クラブが揃ってメンバーを提出した節である。ここではその第4節に各クラブが提出したメンバー20人――先発11人とベンチ9人――の身長を集計し、チームごとの平均身長を比べてみた。ベンチまで含めるのは、90分を通してピッチに立ちうる選手全員を見たほうが、そのチームが今季どんな身体的特徴で戦おうとしているのかが見えるからだ。
先に全体像を示しておく。J2の20クラブ・計400人の平均身長は177.66cm。首位のいわきFCが180.75cm、最下位のテゲバジャーロ宮崎が175.05cmで、その差は5.70cmだった。同じ集計をJ1の開幕節(第1節)で行ったときの全体平均は178.7cm、1位と20位の差は5.0cm。つまりJ2はリーグ全体としてはJ1より1cmほど小柄で、それでいてクラブ間のばらつきはJ1より大きい。
20人平均180.75cmでトップに立ったのはいわきFC。しかもこのクラブは、2位以下とは構造そのものが違う。先発11人の平均は182.82cmで、2位の湘南ベルマーレ(179.64cm)を3.18cm引き離す独走。20クラブでただ一つ、先発平均が180cm台に乗ったチームである。
中心にいるのが203cmのMF木吹翔太だ。サンフレッチェ広島から育成型期限付き移籍中の20歳で、J2の400人でただ一人200cmを超える。しかもGKではなくMF登録で、3-1-4-2の左インサイドハーフとして先発している。190cm以上21人のうち14人がGKというこのリーグで、中盤の真ん中に203cmが立っている絵はかなり異様だ。前線には190cmのFW道脇豊、ゴールには185cmの佐々木雅士。さらにいわきは、メンバー20人に169cm以下が一人もいない2クラブのうちの1つ(もう一方は横浜FC)で、最も小さい選手が171cmの岡庭愁人だった。
平均値だけでは、そのチームがどんな「形」で20人を揃えたのかまでは見えてこない。そこで上位2クラブ(1位いわき・2位大宮)と下位2クラブ(19位鳥栖・20位宮崎)について、20人を5cm刻みのバンドに振り分けてみた。
いわきは169cm以下がゼロで、175cm以上に16人が集中する。190cm台も3人(木吹翔太203cm、道脇豊190cm、控えGKジュ ヒョンジン190cm)と厚い。突出した1人だけで平均が上がっているのではなく、上のバンドの層の厚さがそのまま数字になっている。
同じ上位でも2位のRB大宮アルディージャは形が違い、両端がはっきり立っている。197cmのGKトム グローバーを筆頭に185cm以上が5人(笠原昂史191cm、杉本健勇188cm、中山昂大187cm、尾崎優成186cm)いる一方で、169cm以下も2人。先発したフィールドプレーヤーは加藤聖169cm、カプリーニ170cm、豊川雄太171cm、泉柊椰174cm、カルリーニョス ジュニオ174cmと小柄な顔ぶれで、高さは主にベンチとゴール前に置かれていた。
下位の2クラブも中身は別物だ。19位のサガン鳥栖は170〜174cmに7人、180〜184cmに6人が集まり、その間の175〜179cmがわずか2人という「二こぶ」型。対する20位のテゲバジャーロ宮崎は190cm台がゼロで、185cm以上の3人のうち2人はGK(松山健太189cm、木村凌也188cm)だった。平均値の差は0.95cmしかないが、20人の並びはまったく別物になる。
同じ20クラブを「先発11人の平均」だけで並べ直すと、ランキングの顔ぶれは変わる。首位のいわきFC(182.82cm)は動かないが、その下は入れ替わる。20人平均10位のベガルタ仙台が3位(179.55cm)、9位のカターレ富山が4位(179.00cm)、11位の栃木シティが5位(178.91cm)へと浮上。逆に20人平均2位のRB大宮アルディージャは8位(178.55cm)、6位の横浜FCは12位(177.36cm)まで落ちる。高さをピッチに置いたか、ベンチに残したかの違いである。
| チーム | 20人平均 | 先発11人 | ベンチ9人 | 先発−ベンチ |
|---|---|---|---|---|
| いわきFC | 180.75 | 182.82 | 178.22 | +4.60 |
| RB大宮アルディージャ | 179.15 | 178.55 | 179.89 | −1.34 |
| 湘南ベルマーレ | 178.75 | 179.64 | 177.67 | +1.97 |
| 大分トリニータ | 178.55 | 178.82 | 178.22 | +0.60 |
| 藤枝MYFC | 178.40 | 178.64 | 178.11 | +0.53 |
| 横浜FC | 178.40 | 177.36 | 179.67 | −2.30 |
| ジュビロ磐田 | 178.05 | 178.36 | 177.67 | +0.70 |
| モンテディオ山形 | 178.00 | 177.82 | 178.22 | −0.40 |
| カターレ富山 | 177.80 | 179.00 | 176.33 | +2.67 |
| ベガルタ仙台 | 177.80 | 179.55 | 175.67 | +3.88 |
| 栃木シティ | 177.65 | 178.91 | 176.11 | +2.80 |
| 徳島ヴォルティス | 177.55 | 177.64 | 177.44 | +0.19 |
| FC今治 | 177.45 | 177.00 | 178.00 | −1.00 |
| ヴァンラーレ八戸 | 177.10 | 177.18 | 177.00 | +0.18 |
| ヴァンフォーレ甲府 | 177.10 | 177.00 | 177.22 | −0.22 |
| アルビレックス新潟 | 176.80 | 176.45 | 177.22 | −0.77 |
| 北海道コンサドーレ札幌 | 176.65 | 175.45 | 178.11 | −2.66 |
| ブラウブリッツ秋田 | 176.15 | 176.82 | 175.33 | +1.48 |
| サガン鳥栖 | 176.00 | 176.91 | 174.89 | +2.02 |
| テゲバジャーロ宮崎 | 175.05 | 175.27 | 174.78 | +0.49 |
先発とベンチの差が最も大きいのがいわきFCで、先発がベンチを4.60cm上回った。次いでベガルタ仙台(+3.88cm)、栃木シティ(+2.80cm)、カターレ富山(+2.67cm)。仙台は195cmのGK林彰洋、188cmのマテウス モラエス、184cmの井上詩音を先発に並べる一方、ベンチ9人の平均175.67cmは20クラブ中18位だった。高さを先に出し切るタイプである。
逆にベンチ側へ高さを寄せたのがRB大宮アルディージャ(ベンチ平均179.89cmで1位)、横浜FC(179.67cmで2位)、北海道コンサドーレ札幌(178.11cm)。札幌は先発平均175.45cmが19位である一方、ベンチには190cmのFWアマドゥ バカヨコ、185cmのDF野瀬翔也、182cmのMF宮澤裕樹が控える。先発は堀米悠斗168cm、スパチョーク169cm、内田瑞己170cm、木戸柊摩170cmと170cm前後が並んでおり、終盤に高さで殴りにいくカードを残す設計だ。
400人をポジション別に均すと、GKが187.2cm、DFが180.0cm、FWが178.4cm、MFが173.2cm。GKとMFの差は14cmある。190cm以上は全体で21人(J1の第1節は29人)で、その内訳はGK14人・FW5人・DF1人・MF1人。DFの1人は藤枝MYFCの松田佳大190cm、MFの1人はもちろん、いわきの木吹翔太203cmだ。J1の第1節では190cm以上のMFが1人もいなかったので、木吹の存在はJ1・J2を通しても例外的ということになる。
逆に170cm未満は44人。そのうち39人、実に9割近くがMF登録だった(残りはFW3人、DF2人、GKはゼロ)。中盤は小柄でゴール前は大きいという分布はJ1とまったく同じで、J2ではそれがさらに極端に出ている。
| ポジション | 人数 | 平均身長 | 190cm以上 | 170cm未満 |
|---|---|---|---|---|
| GK | 40 | 187.2 | 14 | 0 |
| DF | 115 | 180.0 | 1 | 2 |
| MF | 158 | 173.2 | 1 | 39 |
| FW | 87 | 178.4 | 5 | 3 |
| 全体 | 400 | 177.7 | 21 | 44 |
システム別の傾向も見ておこう。第4節は3バック採用が10クラブ、4バック採用が10クラブときれいに割れた(これはJ1の開幕節と同じ比率だ)。3バック勢の20人平均は177.95cm、4バック勢は177.37cm。先発11人に限れば178.49cm対177.43cmで、いずれも3バックのほうがわずかに大きい。ただし差は1cm前後にすぎず、3バックのなかにも19位のサガン鳥栖がいれば、4バックにも2位のRB大宮アルディージャがいる――システムそのものより、各クラブが誰を並べたかのほうがはるかに効いている。
個人に目を移す。J2第4節のメンバー400人で最も大きいのは、やはりいわきFCの木吹翔太(203cm)。2位はRB大宮アルディージャのGKトム グローバー(197cm)で、195cmが3人(磐田の牲川歩見、仙台の林彰洋、大分の相澤デイビッド)と続く。GK以外に限れば、木吹に次ぐ長身はFW相澤デイビッドの195cmだ。
| 選手 | 身長 | Pos | クラブ | 第4節 |
|---|---|---|---|---|
| 木吹 翔太 | 203cm | MF | いわき | 先発 |
| トム グローバー | 197cm | GK | 大宮 | 先発 |
| 牲川 歩見 | 195cm | GK | 磐田 | 先発 |
| 林 彰洋 | 195cm | GK | 仙台 | 先発 |
| 相澤 デイビッド | 195cm | FW | 大分 | 控え |
| バウマン | 194cm | GK | 新潟 | 先発 |
| キム ジンヒョン | 192cm | GK | 栃木C | 先発 |
| 真田 幸太 | 192cm | GK | 湘南 | 先発 |
| コ ボンジョ | 191cm | GK | 富山 | 控え |
| 笠原 昂史 | 191cm | GK | 大宮 | 控え |
| 石井 僚 | 191cm | GK | 横浜FC | 控え |
| パク ホミン | 191cm | FW | 鳥栖 | 控え |
一方の最低身は155cm、大分トリニータのMF中川寛斗である。J1第1節の最低身が161cm(FC東京の仲川輝人と川崎フロンターレの紺野和也)だったので、それより6cmも小さい。165cm未満はJ2に10人いて、全員がMF登録。うち阿野真拓(158cm・宮崎)、杉本太郎(162cm・徳島)、吉岡雅和(163cm・秋田)の3人は第4節に先発している。小柄でも計算されて使われている選手は確実にいる。
| 選手 | 身長 | Pos | クラブ | 第4節 |
|---|---|---|---|---|
| 中川 寛斗 | 155cm | MF | 大分 | 控え |
| 阿野 真拓 | 158cm | MF | 宮崎 | 先発 |
| 加藤 丈 | 162cm | MF | 栃木C | 控え |
| 水谷 拓磨 | 162cm | MF | 秋田 | 控え |
| 杉本 太郎 | 162cm | MF | 徳島 | 先発 |
| 吉岡 雅和 | 163cm | MF | 秋田 | 先発 |
| 河合 駿樹 | 163cm | MF | 宮崎 | 控え |
| 田中 雄大 | 163cm | MF | 鳥栖 | 控え |
| 梶川 諒太 | 164cm | MF | 藤枝 | 控え |
| 長谷川 竜也 | 164cm | MF | 札幌 | 控え |
その最長身と最低身が、実は同じクラブのベンチに同居していた。大分トリニータは195cmの相澤デイビッドと155cmの中川寛斗をどちらも控えに置いており、20人の最長身と最低身の差は40cm。20クラブで最大の振れ幅だった(最小は横浜FCとヴァンフォーレ甲府の21cm)。
20人平均175.05cmで最下位となったテゲバジャーロ宮崎は、GKを除いたフィールドプレーヤー18人の平均が173.56cmで、これも20クラブ最低。とくにMF登録10人の平均168.5cmは際立っており、2位のサガン鳥栖(170.2cm)を1.7cm下回る。158cmの阿野真拓が先発し、村越凱光167cm、山内陸170cm、渡邉英祐172cmと170cm前後が中盤に並ぶ。190cm台はゼロで、20人の最長身は控えGK松山健太の189cm。GK以外で185cm以上は黒木謙吾の185cm1人だけだった。
190cm台が一人もいなかったのは宮崎のほか、ブラウブリッツ秋田(最長187cm)、ヴァンフォーレ甲府(同187cm)、徳島ヴォルティス(同188cm)の計4クラブ。うち秋田は169cm以下が5人で20クラブ最多だった。逆に169cm以下がゼロだったのはいわきFCと横浜FCの2クラブだけで、この両極がそのままランキングの上と下を作っている。
もっとも、身長は勝敗を決める要素のひとつにすぎない。セットプレーの得点・失点、クロスへの対応、逆にビルドアップでの機動性――このランキングが実際にどう効いてくるのかは、38節を通して答え合わせしていくことになる。各クラブ名をタップすれば、第4節のフォーメーションをそのまま呼び出し、選手を入れ替えて自由に組み替えられる。
J2リーグ 全20クラブのフォーメーション・スタメンを見る【J1リーグ】平均身長ランキング(第1節メンバー20人)→※集計対象は2026-27シーズン第4節(2026年8月29日)に各クラブが提出したメンバー20人(先発11人+ベンチ9人)、計400人。身長・ポジションはJリーグ公式の登録データに基づく。平均は単純平均で、小数第3位を四捨五入。同値の場合の並び順は順不同。J1の数値は同一条件(第1節・メンバー20人・20クラブ400人)で集計したもの。データはフォメラボ調べ。