2026-09-13
ラ・リーガ2026-27シーズンが日本時間8月16日に開幕した。各クラブが開幕戦に送り出した先発11人の平均身長を集計すると、リーグ全体の平均は181.39cm。同じ「先発11人」で並べたプレミアリーグの183.93cmを2.54cm下回り、エールディヴィジの181.96cmさえ0.57cm下回った。首位は201cmのクルトゥワを置くレアル・マドリードの184.73cm、最下位はレバンテの176.64cmで、その差は8.09cm。そしてFWの平均178.92cmは、4リーグで唯一J1(180.04cm)を下回っている。ラ・リーガの高さは、GKとセンターバックにしか存在しない。
2026年8月16日(日本時間)、ラ・リーガの2026-27シーズンが開幕した。ここでは各クラブが今季最初のリーグ戦に送り出した先発11人の身長を集計し、チームごとの平均を比べてみた。ベンチを含めず先発だけに絞ったのは、キックオフの時点で監督が「この11人で始める」と決めた並びこそ、そのチームがどんな身体的特徴で戦おうとしているのかを最も素直に映すからだ。プレミアリーグ・エールディヴィジ・J1と同じ条件である。
ひとつ断っておくと、今季のラ・リーガは開幕節がひとつの週末に収まらなかった。最初の試合はアラベス対ヘタフェ(日本時間8月16日2:30)だが、最後にシーズン初戦を迎えたオサスナは8月25日で、実に10日遅れである。その間にセビージャ・エスパニョール・レバンテ・エルチェの4クラブは2試合目を消化している。そのため本稿は「第1節」ではなく、各クラブのシーズン初戦=開幕戦で条件を揃えた。20クラブ・220人、うち身長が確認できる219人が母数になる。
全体像を先に示しておく。219人の平均身長は181.39cm。首位のレアル・マドリードが184.73cm、最下位のレバンテが176.64cmで、その差は8.09cmだった。同じ「開幕節・先発11人」で集計したプレミアリーグは全体平均183.93cm(1位と20位の差5.18cm)、エールディヴィジは181.96cm(差8.55cm)、J1は179.05cm(差6.00cm)。つまりラ・リーガは4リーグで3番目の高さしかなく、しかもクラブ間のばらつきはエールに次いで大きい。世界最高峰の一角とされるリーグが、オランダのエールディヴィジより0.57cm低いのである。
先発平均184.73cmで首位に立ったのはレアル・マドリード。モウリーニョ体制の開幕戦は敵地でエスパニョールを2-1で下している(日本時間8月23日)。201cmのクルトゥワ、196cmのハイセン、193cmのコナテと後方に3人を積み上げ、右サイドバックにも188cmのドゥンフリースを置いた。一方で前の4枚はエムバペ178cm、ヴィニシウス175cm、ギュレル175cm、ベルナルド・シルバ173cmと軒並み小柄で、チーム内の高低差は28cm。高さと小柄さを縦にきれいに分けた構成である。ただしこの184.73cmという数字は、プレミアリーグに置けば5位(リバプール・ノッティンガム・フォレストと同値)にすぎない。ラ・リーガの首位は、プレミアの中位にあたる。
2位のオサスナは、もっと素朴に高い。GKセルヒオ・エレーラ、CBのホルヘ・エランドとカテナが揃って193cm、さらに191cmのブディミルを前線に置く4-4-2で、190cm以上を4人先発させた。これは20クラブで最多である(マドリーは3人)。そのオサスナの184.27cmは、プレミアなら10位のトッテナムと同値だ。3位のセビージャはさらに毛色が違い、11人に190cm以上が1人もいない。それでも184.00cmに届いたのは、最低身178cm・最長身188cmと、11人が10cmの帯にすべて収まっているからである。チーム内の高低差10cmはリーグ最小。そして「11人の下限が178cm以上」を満たしたのは、ラ・リーガではこのセビージャだけだった(プレミアは4クラブ)。
下位を見ると、プレミアとの差がはっきりする。19位のセルタは3-4-3で170cmを3人(フェバス、ハビ・ガラン、カレイラ)並べ、190cm以上はゼロ。20位のレバンテは最長身がアイサ・マンディの185cmで、こちらも190cm台が不在だった。レバンテの176.64cmはエールディヴィジ最下位のNECナイメヘン(177.73cm)よりも低く、プレミア最下位のボーンマス(181.27cm)とは4.63cmも離れている。さらに下位3クラブ(ラージョ178.27cm、セルタ178.18cm、レバンテ176.64cm)は、いずれも同条件のJ1で首位だったアビスパ福岡の180.91cmを下回る。プレミアでは最下位でさえJ1の首位より高かったが、ラ・リーガではそうならない。
リーグ全体でプレミアを2.54cm下回ったと書いたが、その差はポジションごとに均等ではない。ポジション別に並べると、ラ・リーガはGK189.70cm・DF182.70cmでエールディヴィジと同等か、わずかに上回る水準にある。ところがMFは179.09cm、FWは178.92cmまで落ちる。とくにFWは4リーグで唯一180cmを割り、J1の180.04cmさえ1.12cm下回った。ラ・リーガの高さはGKとセンターバックにしか存在しない、と言ってしまってよい。
| ポジション | ラ・リーガ | 人数 | プレミア | エール | J1 |
|---|---|---|---|---|---|
| GK | 189.70 | 20 | 192.30 | 190.00 | 187.85 |
| DF | 182.70 | 83 | 185.11 | 182.51 | 180.33 |
| MF | 179.09 | 68 | 181.18 | 179.18 | 174.68 |
| FW | 178.92 | 48 | 181.98 | 181.64 | 180.04 |
| 全体 | 181.39 | 219 | 183.93 | 181.96 | 179.05 |
中盤の内訳を見ると、190cm以上のMFはバルセロナのマルク・ベルナル193cmただ1人だった。同じ条件でプレミアは6人、エールディヴィジは4人(J1はゼロ)。ラ・リーガの中盤は「高さを置く枠」としては設計されていない。実際、後述する170cm以下の16人のうち8人がMF登録である。
GKは20人の平均が189.70cm。190cm以上はちょうど半分の10人で、プレミアの13人には届かない。最も低いのはアラベスのシベラ、レバンテのライアン、マラガのエレーロがそろって183cm。逆に最も高いクルトゥワの201cmはラ・リーガ唯一の200cm超えだが、プレミアにはさらに上をいくイプスウィッチのスヘルペン206cmがいる。
個人に目を移そう。開幕戦の先発で最も高かったのはレアル・マドリードのGKクルトゥワ、201cm。そして196cm以上はクルトゥワとハイセン196cmの2人しかおらず、しかも両方がマドリーの選手である。プレミアリーグは同条件で13人が196cm以上に並んでいたから、ここは6倍以上の開きだ。191cm以上まで枠を広げても23人で、その内訳はGK10人・DF10人・FW2人・MF1人。つまりラ・リーガの長身選手は、ほぼ全員がゴール前の縦のラインに集まっている。
| 選手 | 身長 | Pos | クラブ |
|---|---|---|---|
| クルトゥワ | 201cm | GK | レアル・マドリード |
| ディーン・ハイセン | 196cm | DF | レアル・マドリード |
| ジョアン・ガルシア | 193cm | GK | FCバルセロナ |
| マルク・ベルナル | 193cm | MF | FCバルセロナ |
| マルコ・ドミトロヴィッチ | 193cm | GK | エスパニョール |
| セルヒオ・エレーラ | 193cm | GK | オサスナ |
| ホルヘ・エランド | 193cm | DF | オサスナ |
| カテナ | 193cm | DF | オサスナ |
| ブライト・エデ | 193cm | DF | デポルティボ・ラ・コルーニャ |
| デ・ハース | 193cm | DF | バレンシア |
| セサル・タレガ | 193cm | DF | バレンシア |
| ルイス・ジュニオール | 193cm | GK | ビジャレアル |
| ダビド・ソリア | 193cm | GK | ヘタフェ |
| ロメロ | 193cm | DF | ヘタフェ |
| レミロ | 193cm | GK | レアル・ソシエダ |
| コナテ | 193cm | DF | レアル・マドリード |
| ウナイ・シモン | 191cm | GK | アスレティック・ビルバオ |
| マティアス・ディトゥーロ | 191cm | GK | エルチェ |
| フェルナンド・ニーニョ | 191cm | FW | エルチェ |
| アンテ・ブディミル | 191cm | FW | オサスナ |
| レナト・ベイガ | 191cm | DF | ビジャレアル |
| ペドロ・フェリペ | 191cm | DF | レアル・サンタンデール |
| アルバロ・バジェス | 191cm | GK | レアル・ベティス |
反対側はどうか。170cm未満で先発したのは4人。デポルティボのマリオ・ソリアーノ163cm、エスパニョールのティリス・ドーラン165cm、ラージョのアルバロ・ガルシア168cm、レバンテのカルロス・アルバレス168cmである。219人中1.8%で、プレミアの1人(0.5%)より多く、J1の16人(7.3%)よりはずっと少ない。ところが170cmちょうどまで広げると一気に16人=7.3%になり、これはJ1と同率、プレミアの9人(4.1%)の倍近い。ソリアーノの163cmはプレミアの最低身(クリスタル・パレスのムニョス165cm)をも下回る。ラ・リーガは「極端に小さい選手」が多いリーグではないが、「170cm前後」がごく普通に先発するリーグなのである。
| 選手 | 身長 | Pos | クラブ |
|---|---|---|---|
| マリオ・ソリアーノ | 163cm | MF | デポルティボ・ラ・コルーニャ |
| ティリス・ドーラン | 165cm | FW | エスパニョール |
| アルバロ・ガルシア | 168cm | MF | ラージョ・バジェカーノ |
| カルロス・アルバレス | 168cm | MF | レバンテ |
| イシ・パラソン | 170cm | MF | ラージョ・バジェカーノ |
| ウナイ・ロペス | 170cm | MF | ラージョ・バジェカーノ |
| マヌ・サンチェス | 170cm | DF | レバンテ |
| アドリア・アルティミラ | 170cm | DF | デポルティボ・ラ・コルーニャ |
| ヘルマン・バレラ | 170cm | FW | エルチェ |
| ラファ・ガリード | 170cm | DF | マラガ |
| フラン・ガルシア | 170cm | DF | レアル・ベティス |
| 佐藤龍之介 | 170cm | MF | バレンシア |
| アレックス・フェバス | 170cm | MF | セルタ |
| ハビ・ガラン | 170cm | DF | セルタ |
| セルヒオ・カレイラ | 170cm | DF | セルタ |
| ルベン・ガルシア | 170cm | MF | オサスナ |
この16人の内訳はMF8人・DF6人・FW2人。DF登録の6人はレバンテのマヌ・サンチェス、マラガのラファ・ガリード、ベティスのフラン・ガルシアといった左サイドバックと、セルタの両ウイングバック(ハビ・ガラン、カレイラ)が中心で、プレミアと同じく小柄さがまず許されるのは大外のレーンだ。ただしラ・リーガではそれが中央にも及ぶ。セルタのフェバスはセンターハーフで170cm、ラージョは中盤から前の3枚(イシ・パラソン、ウナイ・ロペス、アルバロ・ガルシア)が全員170cm以下だった。
クラブ単位で最も振れ幅が大きかったのはデポルティボ・ラ・コルーニャ。193cmのブライト・エデと163cmのソリアーノが同じ11人に入り、その差は30cmに達した。次いでレアル・マドリードとエスパニョールが28cm。逆に最も平坦なのは前述のセビージャの10cmで、アトレティコの13cm、マラガの15cmが続く。アトレティコは11人に190cm台が1人もおらず、オブラク・ハンコ・ル・ノルマンの188cmが最長身。182.30cmで9位というのは、シメオネのチームに抱くイメージよりやや低いかもしれない(同クラブはDFホルヘ・ドミンゲスの身長データが確認できないため10人で集計)。
システム別では4-4-2の2クラブ(オサスナ、ビジャレアル)が184.05cmで最も高く、3-4-3を採ったセルタの178.18cmが最も低い。最多の4-2-3-1は11クラブで181.02cmとリーグ平均をやや下回るが、その11クラブには1位のマドリーと20位のレバンテが両方入っている。システムそのものより誰を並べたかのほうが効いているのは、これまで見てきた3リーグと同じである。
日本人では久保建英(173cm)がレアル・ソシエダで、佐藤龍之介(170cm)がバレンシアで開幕戦に先発した。久保はセルヒオ・ゴメスと並ぶチーム最低身タイとして敵地ベティス戦0-1の敗戦を、佐藤は右のMFとしてセルタ戦0-0を経験している。佐藤の170cmはリーグの最低身16人に名を連ねる数字だが、ここまで見てきたとおり、ラ・リーガではそれが特別なことではない。もっとも身長は勝敗を決める要素のひとつにすぎない。セットプレー、クロス対応、ビルドアップでの機動性――このランキングが38節を通してどう効いてくるのか、答え合わせはこれからだ。各クラブ名をタップすれば、そのクラブの最新フォーメーションを呼び出し、選手を入れ替えて自由に組み替えられる。
ラ・リーガ 全20クラブのフォーメーション・スタメンを見る【プレミアリーグ】平均身長ランキング(第1節 先発11人)→【エールディヴィジ】平均身長ランキング(第1節 先発11人)→【J1リーグ】平均身長ランキング(第1節メンバー20人)→※集計対象は2026-27シーズンに各クラブが迎えたシーズン初戦(開幕戦)の先発11人、計220人。ラ・リーガは開幕節が日本時間2026年8月16日〜25日に分散したため、「第1節」ではなく各クラブの初戦で条件を揃えている(この間にセビージャ・エスパニョール・レバンテ・エルチェは2試合目を消化)。ベンチは含まない。身長は単純平均で、小数第3位を四捨五入。アトレティコ・マドリードのDFホルヘ・ドミンゲスのみ公表された身長データが確認できず、同クラブの平均および全体集計は残る219人で算出している。同値の場合の並び順は順不同。プレミアリーグ・エールディヴィジ・J1の数値は同一条件(開幕節・先発11人)で集計したもの。データはフォメラボ調べ。