2026-09-13

ラ・リーガ2026-27シーズンの第4節が、日本時間9月4日から8日にかけて行われた。全20クラブが4試合目を消化したこの節の先発11人・計220人の平均身長を集計すると、リーグ全体の平均は181.12cm。同じ「先発11人」で並べたプレミアリーグの183.93cmを2.81cm下回り、エールディヴィジの181.96cmさえ下回る。首位は201cmのクルトゥワを擁するレアル・マドリードの184.73cm、最下位はレバンテの176.18cmで、その差は8.55cm。そしてFWの平均178.69cmは、4リーグで唯一J1(180.04cm)を下回った。ラ・リーガの高さは、GKとセンターバックにしか存在しない。
ラ・リーガ2026-27シーズンの第4節が、日本時間9月4日から8日にかけて行われた。ここでは全20クラブが送り出した先発11人の身長を集計し、チームごとの平均を比べてみた。ベンチを含めず先発だけに絞ったのは、キックオフの時点で監督が「この11人で始める」と決めた並びこそ、そのチームがどんな身体的特徴で戦おうとしているのかを最も素直に映すからだ。プレミアリーグ・エールディヴィジ・J1と同じ条件である。
第4節を選んだのには理由がある。今季のラ・リーガは開幕節がひとつの週末に収まらなかった。最初の試合はアラベス対ヘタフェ(日本時間8月16日)だが、最後にシーズン初戦を迎えたオサスナは8月25日で10日遅れ。その間に2試合目を消化したクラブが4つもあり、「同じ日に全クラブが並ぶ」という前提が開幕節では成立しない。全20クラブの4試合目が5日間の窓にきれいに収まった第4節が、リーグ全体を横並びで見られる最初のタイミングだった。
全体像を先に示しておく。20クラブ・220人の平均身長は181.12cm。首位のレアル・マドリードが184.73cm、最下位のレバンテが176.18cmで、その差は8.55cmだった。同じ「先発11人」で集計したプレミアリーグの開幕節は全体平均183.93cm(1位と20位の差5.18cm)、エールディヴィジは181.96cm(差8.55cm)、J1は179.05cm(差6.00cm)。つまりラ・リーガは4リーグで3番目の高さしかなく、クラブ間のばらつきはエールと並んで最も大きい。世界最高峰の一角とされるリーグが、オランダのエールディヴィジより0.84cm低いのである。なお、節が違うことによるブレは小さい。ラ・リーガの開幕戦(各クラブの初戦)で同じ集計をすると181.39cmで、第4節との差はわずか0.27cmだった。
先発平均184.73cmで首位に立ったのはレアル・マドリード。GKに201cmのクルトゥワ、CBに196cmのハイセンと193cmのコナテ、右サイドバックにも188cmのドゥンフリースを置き、190cm以上を3人並べた。一方で2列目のヴィニシウスとアルダ・ギュレル、そして左サイドバックのククレジャが揃って175cmで並び、チーム内の高低差は26cm。高さを後方に、機動力を前方に振り分けた構成である。なおこの184.73cmは、開幕戦で集計したときの数字とぴたり同じだった。開幕戦から左サイドバックが185cmのカレーラスから175cmのククレジャに替わり、逆に173cmのベルナルド・シルバが183cmのカマヴィンガに替わっている。10cm下げて10cm上げた結果、平均はまったく同じ数字に落ち着いた。
そして第4節で興味深いのは、この高さ上位3クラブが揃って敗れていることだ。1位のマドリーは敵地でベティス(12位・180.55cm)に0-1。2位のビジャレアル(184.55cm)はホームで19位デポルティボ(177.27cm)に2-3。3位のオサスナ(184.45cm)は17位アラベス(179.27cm)に2-5で大敗している。平均身長の上位3クラブが同じ節に全敗し、しかも3試合とも相手は自分より小柄――高さと結果が一致しないことを、これ以上ないほど分かりやすく示した節になった。
そのデポルティボは、170cm未満を2人(163cmのマリオ・ソリアーノと165cmのルイス・クルス)同時に先発させた唯一のクラブでありながら、2位のビジャレアルに勝った。20位のレバンテは最長身がアイサ・マンディの185cmで、11人のうち9人が180cm未満。この176.18cmという数字は、エールディヴィジ最下位のNECナイメヘン(177.73cm)より1.55cm低く、プレミア最下位のボーンマス(181.27cm)とは5.09cmも離れている。さらに言えば、12位のベティスから下の9クラブが、同条件のJ1で首位だったアビスパ福岡の180.91cmを下回る。プレミアでは最下位でさえJ1の首位より高かったが、ラ・リーガではリーグの半分近くがそこに届かない。
リーグ全体でプレミアを2.81cm下回ったと書いたが、その差はポジションごとに均等ではない。ポジション別に並べると、ラ・リーガはGK189.70cm・DF182.32cmでエールディヴィジとほぼ同水準にある。ところがMFは179.17cm、FWは178.69cmまで落ちる。とくにFWは4リーグで唯一180cmを割り、J1の180.04cmさえ1.35cm下回った。ラ・リーガの高さはGKとセンターバックにしか存在しない、と言ってしまってよい。
| ポジション | ラ・リーガ | 人数 | プレミア | エール | J1 |
|---|---|---|---|---|---|
| GK | 189.70 | 20 | 192.30 | 190.00 | 187.85 |
| DF | 182.32 | 77 | 185.11 | 182.51 | 180.33 |
| MF | 179.17 | 71 | 181.18 | 179.18 | 174.68 |
| FW | 178.69 | 52 | 181.98 | 181.64 | 180.04 |
| 全体 | 181.12 | 220 | 183.93 | 181.96 | 179.05 |
中盤の内訳を見ると、190cm以上のMFはバルセロナのロドリ191cmただ1人だった。同じ条件でプレミアは6人、エールディヴィジは4人(J1はゼロ)。ラ・リーガの中盤は「高さを置く枠」としては設計されていない。しかも、20クラブのうち8クラブ――セビージャ、バレンシア、マラガ、セルタ、アラベス、ラージョ、デポルティボ、レバンテ――は190cm以上を1人も先発させていない。5位のセビージャが190cm不在のまま上位に来ているのは、11人が175cmから188cmの13cmの帯に収まっているからで、高さではなく「低さの少なさ」で平均を押し上げた格好だ。
GKは20人の平均が189.70cm。190cm以上はちょうど半分の10人で、プレミアの13人には届かない。最も低いのはアラベスのシベラ、マラガのエレーロ、レバンテのライアンがそろって183cm。逆に最も高いクルトゥワの201cmはラ・リーガ唯一の200cm超えだが、プレミアにはさらに上をいくイプスウィッチのスヘルペン206cmがいる。
個人に目を移そう。第4節の先発で最も高かったのはレアル・マドリードのGKクルトゥワ、201cm。そして196cm以上はクルトゥワとハイセン196cmの2人しかおらず、しかも両方がマドリーの選手である。プレミアリーグは同条件で13人が196cm以上に並んでいたから、ここは6倍以上の開きだ。191cm以上まで枠を広げても23人で、その内訳はGK10人・DF9人・FW3人・MF1人。つまりラ・リーガの長身選手は、ほぼ全員がゴール前の縦のラインに集まっている。
| 選手 | 身長 | Pos | クラブ |
|---|---|---|---|
| クルトゥワ | 201cm | GK | レアル・マドリード |
| ディーン・ハイセン | 196cm | DF | レアル・マドリード |
| ジョアン・ガルシア | 193cm | GK | FCバルセロナ |
| マルコ・ドミトロヴィッチ | 193cm | GK | エスパニョール |
| セルヒオ・エレーラ | 193cm | GK | オサスナ |
| カテナ | 193cm | DF | オサスナ |
| ラウール・ガルシア | 193cm | FW | オサスナ |
| ルイス・ジュニオール | 193cm | GK | ビジャレアル |
| ダビド・ソリア | 193cm | GK | ヘタフェ |
| ロメロ | 193cm | DF | ヘタフェ |
| ファクンド・ゴンサレス | 193cm | DF | レアル・サンタンデール |
| レミロ | 193cm | GK | レアル・ソシエダ |
| コナテ | 193cm | DF | レアル・マドリード |
| ロドリ | 191cm | MF | FCバルセロナ |
| ウナイ・シモン | 191cm | GK | アスレティック・ビルバオ |
| マルク・プビル | 191cm | DF | アトレティコ・マドリード |
| レアンドロ・カブレラ | 191cm | DF | エスパニョール |
| マティアス・ディトゥーロ | 191cm | GK | エルチェ |
| フェルナンド・ニーニョ | 191cm | FW | エルチェ |
| アンテ・ブディミル | 191cm | FW | オサスナ |
| レナト・ベイガ | 191cm | DF | ビジャレアル |
| コスタ | 191cm | DF | ビジャレアル |
| アルバロ・バジェス | 191cm | GK | レアル・ベティス |
反対側はどうか。170cm未満で先発したのは5人。デポルティボのマリオ・ソリアーノ163cm、セルタのイライシュ・モリバ165cm、デポルティボのルイス・クルス165cm、エスパニョールのティリス・ドーラン165cm、ラージョのアルバロ・ガルシア168cmである。220人中2.3%で、プレミアの1人(0.5%)より多く、J1の16人(7.3%)よりはずっと少ない。170cmちょうどまで広げると13人=5.9%で、プレミアの9人(4.1%)とJ1の16人(7.3%)のちょうど中間に位置する。なおソリアーノの163cmはプレミアの最低身(クリスタル・パレスのムニョス165cm)をも下回る、この4リーグで最も小さい先発だ。
| 選手 | 身長 | Pos | クラブ |
|---|---|---|---|
| マリオ・ソリアーノ | 163cm | MF | デポルティボ・ラ・コルーニャ |
| イライシュ・モリバ | 165cm | MF | セルタ |
| ルイス・クルス | 165cm | FW | デポルティボ・ラ・コルーニャ |
| ティリス・ドーラン | 165cm | FW | エスパニョール |
| アルバロ・ガルシア | 168cm | MF | ラージョ・バジェカーノ |
| セルヒオ・カレイラ | 170cm | DF | セルタ |
| フラン・ガルシア | 170cm | DF | レアル・ベティス |
| グリマルド | 170cm | DF | アトレティコ・マドリード |
| ウナイ・ロペス | 170cm | MF | ラージョ・バジェカーノ |
| ルベン・ガルシア | 170cm | MF | オサスナ |
| ラファ・ガリード | 170cm | DF | マラガ |
| マヌ・サンチェス | 170cm | DF | レバンテ |
| ヘルマン・バレラ | 170cm | FW | エルチェ |
この13人の内訳はMF5人・DF5人・FW3人。DF登録の5人はベティスのフラン・ガルシア、アトレティコのグリマルド、マラガのラファ・ガリード、レバンテのマヌ・サンチェスという左サイドバック4人と、セルタの右ウイングバック、カレイラ。プレミアと同じく、小柄さがまず許されるのは大外のレーンである。ただしラ・リーガではそれが中央にも及ぶ。デポルティボは163cmのソリアーノを中央の中盤に、165cmのルイス・クルスを右に置く11人で、2位のビジャレアルから3点を奪っている。
クラブ内の振れ幅が最も大きかったのはエスパニョールの28cmで、193cmのドミトロヴィッチと165cmのドーランが同じ11人に入っている。次いでレアル・マドリードが26cm、デポルティボが25cm。逆に最も平坦なのはアラベスの10cm(175cm〜185cm)で、190cm台も170cm台前半もいない11人だった。セビージャの13cmがこれに続く。ちなみに「11人全員が178cm以上」を満たしたクラブは第4節にはゼロ。プレミアの開幕節では4クラブがこれを満たしていたから、床の高さという点でも差がある。
システム別に見ると、この節は20クラブで9通りの並びが出た。最多は4-2-3-1の6クラブ(181.83cm)で、4-3-3が4クラブ(180.57cm)、4-4-2が3クラブ(180.73cm)、3-5-2が2クラブ(180.36cm)。単独では3位オサスナの4-2-2-2が184.45cmで最も高く、20位レバンテの4-1-4-1が176.18cmで最も低い。ただし4-4-2の3クラブは2位・13位・19位に散らばっており、システムそのものより誰を並べたかのほうが効いているのは、これまで見てきた3リーグと同じである。
日本人では久保建英(173cm)がレアル・ソシエダで先発し、セルタとの0-0を戦った。セルヒオ・ゴメスと並ぶチーム最低身タイだが、ラ・リーガの13人が170cm以下で先発している事実を踏まえれば、173cmは小柄というより標準に近い。もっとも身長は勝敗を決める要素のひとつにすぎない。それはこの第4節、高さ上位3クラブが揃って敗れたことが何よりよく示している。セットプレー、クロス対応、ビルドアップでの機動性――このランキングが38節を通してどう効いてくるのか、答え合わせはこれからだ。各クラブ名をタップすれば、そのクラブの最新フォーメーションを呼び出し、選手を入れ替えて自由に組み替えられる。
ラ・リーガ 全20クラブのフォーメーション・スタメンを見る【プレミアリーグ】平均身長ランキング(第1節 先発11人)→【エールディヴィジ】平均身長ランキング(第1節 先発11人)→【J1リーグ】平均身長ランキング(第1節メンバー20人)→※集計対象は2026-27シーズン第4節(日本時間2026年9月4〜8日)に各クラブが先発させた11人、計220人。ベンチは含まない。身長は単純平均で、小数第3位を四捨五入。第4節を採ったのは、ラ・リーガの開幕節が日本時間8月16日〜25日に分散し全クラブを同条件で並べられないため(全20クラブの4試合目が5日間に収まった最初の節が第4節)。この窓のうちヘタフェ対セルタとエルチェ対レアル・ソシエダの2試合はセルタ/ソシエダにとっては5試合目にあたるため、両クラブの数値は9月4日のレアル・ソシエダ対セルタ(=両者の4試合目)を採用している。同値の場合の並び順は順不同。プレミアリーグ・エールディヴィジ・J1の数値は開幕節・先発11人で集計したもの(J1のランキング記事のみメンバー20人基準)。データはフォメラボ調べ。